奥尻島は、北海道南西部の日本海に浮かぶ周囲約84kmの島です。
透明度が約25mという抜群に綺麗な海で、ウニやアワビ、ホッケなど、多くの種類の魚介類がとれることで有名です。ブナの原生林が島の約60%を覆い、水が豊富な環境でもあります。
冬は雪が降りますが、対馬暖流の影響で北海道の本島に比べて温暖です。
このように海と緑が溢れる自然環境の中で、ワインの原料となる葡萄を自社の畑で栽培しています。
ワインを作る環境としては、海に囲まれていることで塩害もあり、特殊な土地であるがゆえの苦労も多いです。
だからこそできた製品には、奥尻ワインならではの味わいがあります。
奥尻ワインにミネラル分が多く含まれているのは、時間をかけて潮風が海の恵みを運んでくれたからなのです。
1999年、島に自生する山葡萄の苗木を植えることから始まりました。その後、ワイン専用品種の栽培を本格的に開始。ヨーロッパ品種の栽培にも成功しました。
畑面積は、約27ヘクタール、葡萄品種は、メルロー、シャルドネ、ピノ・ノワール、ピノ・グリ、ツヴァイゲルトレーベ、ケルナー、山葡萄など、栽培葡萄は、約65,000本。
2008年、奥尻ワイナリーの製造工場が完成し、本格的な醸造がはじまりました。
ひとつひとつの工程を丁寧に行い、体にやさしい美味しいワイン造りに取り組んでおります。
奥尻の土地に合う栽培方法を探求しながら、ポテンシャルを高めていきたいと思います。
ワインの世界にはテロワールと言って、その土地ならではの特性、その醸造者ならではの人格がにじみ出ているワインを求める傾向があるといいます。
日本海の潮風を受けて育ったブドウはミネラルが豊富で、ワインにすると余韻に潮の香りが出るため、奥尻ワインにはテロワールが充分溶け込んでいるといえます。
100年先、200年先を見据えてのワイン作りに全力を傾けています。